M1チップのMacBook Proを半年間使ってみたレビュー!結論、急ぐな!

半年ほど前に新しいM1チップ搭載のMacBook Proを入手し、半年間ほど使っていました。

Apple silicon搭載が1年ほど前、WWDC2020で発表されたとき、僕はまだ自分のMacBook Air 2018年モデルを1年しか使っていませんでした。まだまだ現役どころか僕の使い方でファンが回ることすらほとんどなく、フリーズすることも一切なく。ただただブログを書く仕事だけなら完全にオーバースペックなPCであり、当面はこのMacBook Airでやっていけると踏んでいました。

しかし、他の仕事の関係で新しいM1チップ搭載のMacBookを触る必要に迫られ、経費で購入。半年ほど実際に使用してきました。半年ほど実際に使用した感想をもとに、記事を書いていきたいと思います。この記事では、実際に半年使った経験を基に、

  • M1チップ搭載のMacの良さが分かる
  • M1チップ搭載のMacでまだ不安に感じるところがわかる
  • M1チップ搭載のMacに買い替えた方がいい人はどんな人か、逆に買い換える必要がない人はどんな人かがわかる

というような記事になっています。

半年間使った結論:快適だがMac離れも起こった…

まず先に結論から。僕は新しいM1チップ搭載のMacBook Proを入手したにもかかわらず、段々とMac離れを起こしました。ただ、これはあくまでMacBookが悪かったからではありません。そこを踏まえて説明していきます。

iPad Air4を購入し、iPadの活躍の場が広がった

簡単にいうと理由はこれ。iPad Air4を購入したため、iPadの活躍の場があまりに広がりすぎて結果、MacBookに頼る必要がなくなってしまった。M1チップが悪かったからではなくて、iPadが素晴らしすぎたからMac離れが起こったのです。

こちらの記事でも紹介しましたが、それでもやはり、Macでないとできないことは多くあります。特に研究などにおいてはその傾向が顕著。ということで、iPadで行える作業を全てiPadに移行した今でも一部の機能はMacに残しています。そのため、Macも一定の頻度、もっとも1日1回は使っています。

iPad Air4を購入し、iPadの活躍の場が広がった
同時に起こった、iPad Airの大幅進化の方が、自分のパソコン使用形態的には大きかった

M1チップの性能を享受できない

僕がパソコンに向かっている時間のほとんどがテキスト入力系の仕事です。このブログ記事に加え、現在運営している4つのサイトの記事を更新すること、そして普段指導している予備校や関連会社の教材作成など。これらの作業は基本的にテキスト入力であり、大してパソコンの性能を必要としません。家電量販店で箱積みされている、数万円のパソコンでもM1チップのパソコンとほぼ同等の効率で仕事ができると思われます。

そういったこともあり、僕はほとんどM1チップならではの性能を活かすことができていないのです。唯一、Final Cut Proで動画編集をする際、性能を十分に活かすことができていると感じています。が、Final Cut Proを使って動画編集する機会は、僕はあまり多いとはいえず今まで通りのMacBook Airで多少時間がかかりながら編集していても何ら問題がなかったといえば確かに問題がなかった。

結局のところ、僕の仕事形態的に性能の良いパソコンを必要としなかった。それがまた、敢えてMacに頼る必要がなくなった理由の1つです。

M1チップの性能を享受できない
旅行をしながらブログを書くのに、M1チップのMacBook Proは明らかにオーバースペックだった

また、これは完全に自分自身の選択ミスなんですが、MacBook Airを2018年モデルで、128GBで購入してしまったため保存容量が極端に少ない、実質ほとんど何も保存できない状態にあるというのも理由の一つです。それもあって、MacBook Airは自宅でHDDを常時接続して使うことが前提になり、M1チップのMacBook Proをかろうじて使うことが増えたくらいです。

テキスト入力に限って不安がある…

そしてこれは実用上、今のところ問題にはなっていないのですが…

M1チップ搭載のMacBookは、テキスト入力に不安があります。「メモ」アプリや「テキストエディット」、「TeXShop」などの、単純なテキスト入力の際にたまに挙動不審となります。1秒か2秒すればまた戻ってくるのですが…

今のところデータが飛んだとか、打ったキーが反応しなかっただとか、そういったことはありません。しかし、キーを打っても1秒か2秒くらい反応せず、少し経ってからその1秒か2秒の間に打ったキーの内容が突然画面に現れることがあります。しょっちゅうあることではなくて、1日あたり2時間程度パソコンに向かってテキスト入力をして、1週間に1回あるかないかくらいです。固まるのもたったの1秒か2秒、それが1週間に1回あるかないかであり、現時点でデータが飛んだなどということは一切ないので実用上全然問題がないのですが、それでもちょっと不安が残ります。

動画編集はじめとした様々な面でM!チップはそのパワーを発揮しているのですが、「パワーを必要としない」作業の代名詞とも言えるテキスト入力でたまに挙動不審が…M1チップには「高効率CPU」の部分と「高性能CPU」の部分が搭載されており、コンピューター上で実行されているコードをリアルタイムに判断してどちらのCPUを使うかを判断しているようです。この切り替えなどが原因となっているのでしょう。

テキスト入力に限って不安がある…
テキスト入力への不安は残る。

もちろん、パフォーマンスは大幅に向上している

ここまでで、ちょっと残念なポイントを書いてきましたが実際のところパフォーマンスは大幅に向上しています。

充電の持ちは明らかに良くなった

新しいM1チップ搭載のMacBookの魅力の一つが「充電の持ちが依然と比べてかなりよくなったこと」です。MacBook Proは、実際に行う作業にもよりますが作業によっては20時間持つとの発表があり、話題になりました。実際、僕が使っている実感としても20時間くらい持っていると思います。自宅での作業はデスクトップ化したMacを使っているので外出先に持ち歩いてMacBook Proを使うのは実質1日当たり1時間~3時間程度。この作業時間で、一回充電すれば1週間以上持ちます。パソコンを1週間以上充電しなくていいって、かなりのバッテリーの持ちであることはおわかりいただけるでしょう。

充電の持ちは明らかに良くなった
バッテリー持ちは驚くほどいい

僕はよく旅行に行きます。そのため、パソコンのバッテリー持ちは大問題です。しかし、例によってもともとのMacBook Airでバッテリーの持ちを問題として感じたことがなく、M1チップによってバッテリー持ちが良くなってもその性能を活かせてないというのが本音です。

Final Cut Proを用いた動画編集はかなり良くなった

僕はFinal cut Proを用いて動画編集をすることがあります。普段日頃からするわけではありませんが、何か必要があれば外注せずに自分でやってしまう、ってな感じですね。

動画編集をしている時が、唯一M1チップのMacBook Proの実力を感じる時です。MacBook Airでは、作成中のプレビューでコマ落ちが起こることがあるのですが、M1チップのMacBook Proではありません。また、IntelプロセッサのMacBook Airでは、動画編集でいくつかレイヤーを並べるとファンが回ったりするのですが、M1チップのMacBook Proではファンが回ることがかなり少ない(皆無とまではいきませんが、排熱効率でスペックは上がるのでいいとしましょう)。

チップの性能を一番実感することができるのが動画の書き出しです。IntelプロセッサのMacBook Airと比べて、M1チップのMacBook Proで動画の書き出しにかかる時間は半分以下。IntelプロセッサのMacBook Proと比べると半分とまではいかないものの3分の1程度は時間削減になります。特に長時間の動画を書き出すとなるとこれはでかい。僕はもっぱら、長時間の動画を書き出す機会があまりないのと、書き出しを始めたらFinal Cut Proはバックグラウンドに放置してブログ執筆などを行うので、これまた大きな影響がないといえばそれまでなのですが。

以前のMacと比べて、キーの打鍵感は大幅改善

以前のMacBookと比べると、キーの打鍵感が大幅に改善されています。バタフライキーボードを採用していた2018年ごろのモデルは、キーを打った時の深さが非常に浅く、昔からやや深めのキー入力に慣れていた僕にとっては使いにくさが否めませんでした。

しかし、バタフライキーボードは評判もあまり良くはなく、そして不具合と無償修理も発生したことから2020年モデルではもう採用されていません。M1チップ搭載のMacは完全に、以前のシザー式キーボードへと戻されています。

僕が新しいM1チップ搭載のMacBookを使っていていいと思うことは正直これ。単に打鍵感を求めるんだったらM1チップなんていう高性能なチップは必要ないというのが正直なところ。それだけならわざわざMacでなくてもいいじゃん!って思うかもしれませんが、理系の研究ではMacの方が便利なことが多々あるのでやっぱりMacなんですよね。そのMacが、シザー式キーボードになっているという、M1チップとは一切関係ないところのメリットです。

以前のMacと比べて、キーの打鍵感は大幅改善
打鍵感が違う、これは大幅改善

新しいものを求めすぎるな!急ぐな!

ということで、半年間実際に使ってきて思うのは、「急ぐな!新しいものを求めすぎるな!」ということです。Apple製品のユーザーは特に、新しいものを求める傾向にありますがそんなに急ぐ必要はないというのが本音です。

いま、M1チップを買うべきは動画編集がっつりする人ととデベロッパー

ズバリ、M1チップのMacを購入すべき人は「動画編集をがっつりする人」と「デベロッパー」でしょう。

途中でも書いたように、動画編集を実際にしているとかなり動きはいい。とりわけAppleが自ら開発して販売しているFinal Cut Proを使って動画編集する人はM1チップのMacを買う価値が大いにあります。Final Cut ProはApple siliconにネイティブ対応(Intelプロセッサ向けのアプリをApple silicon向けに「変換」しなくても使えるようになること)しています。

また、デベロッパーは買う価値があるでしょう。僕はswiftを少し触っているだけでまともなデベロッパーではないので偉そうなことは言えませんが、でもやっぱりApple siliconの実機が手元にあり、実機を使ってテストが出来るか出来ないかの違いは大きい。

逆にいうと、これらの人以外は急いで買い換える必要はないと思います。M2チップなど、もっと安定したチップが発売されてからApple siliconのMacに乗り換えても遅くはありません。

いま、M1チップを買うべきは動画編集がっつりする人ととデベロッパー
Pro Appsを使うならM1チップの性能を存分に活かせる

逆に、今から敢えてIntelプロセッサのMacBookを買う理由はない

逆に、これから新しいMacを購入しようと思っている人、今のMacがさすがにもうしんどいからそろそろ変えなくてはならない人。そんな人たちが敢えてIntelプロセッサのMacを購入する必要もありません。どうせ買うならM1チップのMacを購入すべきでしょう。

この記事でも書いたように、僕はあくまで「M1チップの、高性能すぎる性能を活用することができていない」だけであって、M1チップだから何かができない状態になってる、何か不便な状態になってる、ということは一切ありません。高性能すぎて「自分という人間側のスペックが追いついていない」というだけの話であって、せっかく買うのであれば高性能なことに越したことはありません。また、IntelプロセッサのMacに比べて価格も下がっています(現時点でも、M1チップ搭載モデルを発表したモデルは順次Intelプロセッサのモデルを発売停止しているため価格の比較はあまり意味がありませんが)。

ということで、どうしても買う必要があるならApple siliconです。僕の感覚では、ですが、MacBookの背面のAppleマークがミラータイプ(LEDで光るタイプではないもの)になっているモデルを使っている人は、よっぽど動きが重たくなっているという場合を除いて、まだまだ現役なんじゃないかなあと思います。

逆に、今から敢えてIntelプロセッサのMacBookを買う理由はない
Intelベースに敢えて戻す必要もない!

Apple siliconだからアプリが使えなかった、は経験なし!

多くの人が心配されるであろうことがこれ。M1チップだから何かができなかったという経験は今のとこありません。

Appleは一度、Power PCからIntelへのプロセッサ変更を経験しています。この時は、パワーアップをしていく上でIntelプロセッサ採用の必要に迫られて変更したようです。しかし、今回はいわゆる「積極的変更」、Intelのプロセッサでも十分顧客を惹きつけていたのだが、さらに訴求力を増すための戦略として変更したのです。前回のように「迫られて」変更したわけではないため、準備の期間が比較的十分あったことでしょう(実際のところ、いつから開発が進んでいたのかは不明ですが)。それもあって、かなり優秀な「Rosetta2」というものが用意されています。これは簡単にいうと、Intel向けの開発されたアプリを、M1チップで動くように変換してくれるソフトです。前回の変更でもRosettaを用意したこともあって、経験に裏打ちされてさらには前回より長い開発時間をかけて準備されています。

現時点でApple siliconにネイティブ対応していないアプリでも、Rosetta2でサクサク動きます。挙動不審になったことはありません。最近では、parallels(Mac上でwindowsを動かすソフト)もついにM1チップに対応しました。これにより、使うことができない機能はほとんどないと言えるでしょう。

Apple siliconだからアプリが使えなかった、は経験なし!
M1だからと言って困ったことはない

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