MacBookのバッテリー劣化を防ぐ方法!電源挿しっぱなしでいいのか?使い切ってから充電した方がいいのか?

MacBookを普段から使っていると、バッテリー劣化防止のために電源挿しっぱなしはよくないってことで充電しながら使うことはしないようにしている!っていう人、いませんか?この記事では、

  • MacBookのバッテリー劣化を防ぐためにはどうするのが良いのか
  • 電源にさしっぱなしで使うのはバッテリーに負担なのか
  • 残量が減ってから充電し他方がいいのか

など、バッテリーの劣化を気にする人なら誰もがぶち当たる問題に応えていきたいと思います。

何気に気になる、この「MacBook電源挿しっぱなしでいいか」問題。今回はこの問題を徹底的に扱っていきます。今回はApple公式の「バッテリーの駆動時間と耐用年数を最大限に延ばす」(https://www.apple.com/jp/batteries/maximizing-performance/)を参考にしました。

結論:普段使う分には電源挿しっぱなしでも問題なし!

MacBookのバッテリー消耗を最低限に抑える方法として、公式サイトでは次のものが挙げられています。

  • 最新のソフトウエアにアップデートする
  • 設定を最適化する
  • MacBookをコンセントにつなぎ、電源を入れてから、ほかのデバイスを充電する

これらが挙げられています。逆にいうと「コンセントにつなぎながら使用しない」や、「少ししか使っていないなら充電しない」などといった項目はありません。すなわち、電源に繋ぎながらMacBookを使用することは一才問題ないということになります。実際に僕も、最初使い始めた頃は、もっというと最近までは使い切ってから充電するようにしていたのですが、そんな必要はありません。今回はその根拠も含めて解説していきます。基本的にApple公式サイトなどの情報をもとにまとめていくので、もしここに書いてあることが不安なら貼ってあるリンクなども参考にしてくださいね。

MacBookに搭載されている「リチウムイオンバッテリー」は回数ではない

結論から言うと、MacBookをはじめとしたApple製品に搭載されているバッテリーはコンセントに抜き差しした回数ではなく累計で何%充電したかが問題です。したがって、ちょびちょび使っては充電するだとか、あるいは電源にさしたまま普段から使うだとか、そういった使い方自体は何ら問題ありません。

現在、MacBookをはじめとしたApple製品に搭載されているのは「リチウムイオンバッテリー」と呼ばれるバッテリーです。最近のスマホなどには大抵、リチウムイオンバッテリーが搭載されています。最大の理由は軽いから。スマホの重さはバッテリーで決まると言われます。軽ければ軽いほどいいスマホやMacBookなどの持ち運び用PCだけあって、このリチウムイオンバッテリーが搭載されることが圧倒的に多いのです。これらのことも、Appleの公式サイトに「なぜリチウムイオンバッテリーなのか」と題して書かれています。

バッテリー - なぜリチウムイオンなのか?
Appleのリチャージャブルリチウムイオンバッテリーの技術は、あなたのiPhone、iPad、iPod、Apple Watch、MacBookに最良のパフォーマンスをもたらします。その仕組みについて説明します。

このリチウムイオンバッテリーの特性をしっかり知ることで、バッテリーの劣化を防ぎつつMacBookをフル活用することができるのです。

この薄型の本体にリチウムイオンバッテリーが入っている

40%〜80%の間で使うのが理想

このリチウムイオンバッテリーは、40%〜80%の間で使うのが理想的だそう。

そのため、ひと昔前にあった「バッテリーを使い切ってから充電をした方がバッテリー寿命が伸びる」というのは、最近の、特にApple製デバイスに搭載されているバッテリーについてはあまり言えないことです。

したがって、わざわざ使い切ってから充電するために、夜にたくさん使っているだとか、それは単にバッテリーに負荷をかけているだけになります。1日終わって、それでも80%以上残っているなどならまだしも、よっぽど「あえて使い切ってから充電」ということをする必要はないようです。

常に空っぽも、常に満タンもよくない

温度には注意!

リチウムイオンバッテリーは高温に弱いです。そのため、35度以上の環境で使うのは厳禁。ですが、最近の日本は夏になると当たり前に40度を超える日が続くのがなかなか困るところ。

しかし、iPhoneをはじめとしたApple製品は、基本的にはパフォーマンス向上とバッテリー寿命を伸ばすという観点から、排熱性能は十分考慮して設計されています。そのため、気温こそ35度を超えるものの気温が高いなりに気を遣って使用していれば問題はありません。したがって、結論としてはMacは電源に繋いだまま使っていても問題はないのですが、充電をしたまま使い続けると場合によっては本体の温度が上がってしまう場合があります。充電することによる発熱には注意しなくてはならないのです。

また、リチウムイオンバッテリーは低温にも弱いです。特に、5℃以下で使用するとパフォーマンスは下がります。しかし、こちらについては「低温で使っている間だけ」パフォーマンスが下がるので、温度が元通りに戻ればバッテリーの性能も元通りに戻ることになります。一時的にバッテリーの容量は少なくなってしまうものの、バッテリーの劣化に直接つながるわけではありません(直接、であって間接的にはつながらなくもないですが、そこは後ほど解説します)。

温度には意外と敏感なリチウムイオンバッテリー

最近のMac OSは充電に関する性能も超高性能

Appleの公式文書には「ソフトウエアを最新のものにする」ということが前面に出されています。最近のMac OSはバッテリーの劣化防止にも対応できるようになっています。

バッテリーを最適化する設定が、元から入っている

最近のMac OSには、バッテリーを最適化する設定が元から入っています。例えば、普段の充電サイクルや使用サイクルをもとに、バッテリー残量が80%以下になるところで留めておいてくれたりするのです。したがって、いわゆるバッテリー最適化アプリなどを上書きで導入して調整したりなどとする必要はありません。デフォルトで入っているのですから、上書きしてしまうと逆効果になる可能性もあるので注意しましょう。

Mac OSのデフォルトの機能としてバッテリー最適化が入っている

ここで注意が必要なのが、Mac OSのバッテリー最適化設定は「Mac OSの機能」ということです。OSが充電を認識できる状態、すなわちパソコンの電源が入っている状態またはスリープの状態でなければ最適化は行われません。シャットダウンしてしまうとこの機能は使えなくなってしまうので注意しましょう。

さらに、充電しながら使用しているとバッテリーを100%まで充電したところでバイパスしてくれるという機能もあります。

バッテリーのマークがコンセントマークになっていたり、あるいはバッテリーの詳細を確認した時に「電源アダプター」と書かれていたら、それはバッテリーを劣化させないように充電を停止しているという状態です。

この機能がオフになっていると、満タン→少しだけ使う→満タン→少しだけ使う、という感じで少しづつバッテリーを使っていくことになっていまいます。そしてこの充電の仕方、バッテリーにかなり負荷がかかる80%以上の部分の充電になってしまう。これを防ぐために電源アダプターに刺されていて、かつバッテリーの充電が終わっている際は充電を止めておく、つまり電源から入ってきた電力をバッテリーを経由せずにMacを駆動するために使ってくれるのです。

バッテリーの充電回数は、「合計100%下がった回数」

バッテリーの充電回数は、僕は「何回コンセントに抜き差ししたか」だと思っていましたがそうではないようです。

例えば100%から60%まで使い、一旦充電し、その後100%から40%まで使った。この場合、2回ではなく「1回」となります。合計で100%下がったのを1回としてカウントするわけです。したがて、毎日10%づつ10日間使っていたら、「10回」使用ではなく「1回」使用となります。

したがって、MacBookを電源に挿しっぱなしにして使用していてもバッテリーが消耗されることはないわけですから、全く問題がないわけです。バッテリーに挿しっぱなしで使っていると、バッテリー電源に頼らずアダプタからの電力でMacを動かしてくれます。

逆に、この数え方をするのにMacBookの場合は充放電が1000回までできる。なかなか素晴らしい。実質的に、普通に使っているのであれば2000回〜3000回くらいが寿命ってことですね。なお、この基準による「バッテリー充電回数」はAppleマークの「このMacについて」から見ることができます。

Appleマークから「このMacについて」を選択

左上のAppleマークから「このMacについて」を選択します。

「システムレポート」へ

システムレポートを選択します。ここでバッテリーなどの詳細をはじめとしたシステム関連の事項については確認することができます。

ここにバッテリーの充電回数が書かれています。MacBookはこの回数で1000回使えるというのがApple公式の見解です

長期保管時には注意しよう

結論、自宅で使う際は充電しながら使えば問題ないということでしたが、長期間使わずに保存する場合は話が変わってきます。ずっとスリープのまま電源に繋いで半年間保管、ってするわけにはいきませんよね。

そこで、原則として電源は切って、つまりシャットダウンした状態で使うことになるとは思うのですが、そうするとMac OSに入っているバッテリーの劣化防止機能は使えません。つまり、ある程度自分で考えて保管する必要があるのです。

リチウムイオンバッテリーは80〜40%が最も適切でした。そこでAppleの公式サイトには「しばらく使わない場合は70%程度にして保管することを推奨する」と書いてあります。しばらく使う予定がない場合は、満タンにしてから保管するのではなく60%程度まで使ってから保管するといいでしょう。

長期間保管する時は40〜80%の間に!

実はほかのApple製品も同じ

ここまで解説してきた内容は、実はほかのApple製品についても言えることです。

バッテリー - サービスとリサイクル
Apple製デバイスに組み込まれているバッテリーのサービスとリサイクルについて詳しく紹介します。すべてのリチャージャブルバッテリーは、最終的にバッテリーサービスが必要になります。

このサイト、MacだけではなくてApple製品全体、iPhoneやiPadについても書かれていますよね。ということで、iPhoneやiPadについても同じことが言えます。

iPhoneを、よっぽど使っていないならまだしも頑張って使わないようにして2日に1回の充電で済ませよう、などということを僕もやったのですが、逆効果だったりします。2日目に20%とかになってしまっている場合、その極限に残量が低い状態が、リチウムイオンバッテリーにとっては負担なのです。

実は他のApple製品でも注意すべきところは同じなのだ

最近のMacは、特にM1チップを搭載したことによってバッテリーの持ちがかなり良くなりました。このMacを最大限使うために、バッテリーの寿命を少しでも伸ばしたい、そんな方の参考になれば幸いです。


ということで今回はMacを電源に挿したまま使うのはいいのか?問題について解説してきました。結論としては、「電源をさしたままMacを使うことは問題ない」ということなのです。

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